異常気象と強い生命力
異常気象と強い生命力
3月の記録的高温によって全国各地で桜の開花記録が更新されましたが、須坂市の桜も平年より2週間以上早く開花し、観測史上もっとも早い開花となりました。
ただ、日中は季節を先取りするような暖かさとなっても、夜~明け方の気温は季節相応に冷え込むもので、4月末までは氷点下の寒さとなる日もあります。
りんご・桃・ぶどうなど果樹全般に言えることですが、季節外れの陽気に促されて生育が進みすぎてしまうと、凍霜害の被害を受けやすくなってしまいます。
長野市の観測データのため参考程度ですが、4月は6日(-1.1℃)、10日(-2.1℃)、11日(-0.3℃)で最低気温が氷点下となり、27日も0.2℃まで冷え込みました。
園地の位置や地形などによって条件が異なるため、一概に気温だけでは判断できないのですが、影響は大きかったようで、桃やりんごを中心に被害を受けたという話を多く耳にしました。
ともよファームの園地でも被害が出ましたが、幸いにして多くはなく、寒さを乗り越えてたくましく成長している姿を見ていると、改めて植物の強い生命力を感じます。
5月半ばから最低気温が10℃を上回る日が続くようになり、ようやく待望の雨が降ったこともあって、ぶどうの生育も一気に進んできました。
ほんの2週間前に発芽したばかりの新梢は、長いもので60~70cmほどにまで達し、房となる部分の蕾も大きくなってきました。
ここからは驚くようなスピードで日々成長し、いよいよ2ヶ月ほど続く農繁期に突入します。
東海以西では早くも梅雨入り宣言されるなど、記録的な異常気象は続いています。
農業は自然相手の仕事なので、気象災害とも向き合っていかなければなりませんが、果たしてこの先どうなるのでしょうか。
使用する資材選びにも頭を悩ませる日々ですが、人間の健康状態までもが異常とならないよう、体調を整えてしっかり臨みます。