2022年の収穫が終わりました
たいせー 信州すざか ともよファーム
ぶどうやりんごなどの落葉果樹を栽培している農家にとって、一般的に冬場は農閑期となりますが、何もせずにのんびりと冬休みを取っているわけではありません。
講習などに参加をして知識や技術を深めたり、農機具やぶどう棚の点検・修繕を行ったり、剪定をしたりと、この時期ならではの作業が続きます。
ここ数日は、山梨県発祥の「ロケット式一文字整枝」という仕立て方で栽培しているシャインマスカットの剪定をしています。
人為的に不要な枝を切り落とし、養分を効率よく利用させて適正な生長を促進する目的で行いますが、枝1本を残すかどうかで収穫量や品質に差が出るため、とても大切な作業です。
一定の法則やセオリーはありますが、性質は木ごとに異なり、枝の伸び方が一定ではないため、なかなか教科書通りとはいきません。
どの枝を残してどの枝を切るかは、技術とセンス次第なのです。
剪定前と剪定後を撮影して比較してみました。
こんなに切り落としてしまうの?というくらい枝を切りますが、必要以上に枝を残してしまうと、葉が重なって日射量不足になったり、病気が発生しやすくなってしまいます。
この木は5年目でまだまだ生育途中のため、数ヵ月後や、来年以降の姿も想像しながら切り落としました。
経験や技術が不足していることもあって、判断に時間がかかりますが、個人的には面白さを感じる作業です。
人為的に手を入れることは、木の自由を奪ってしまうようで少し心が痛みますが、枝の太さや伸びの強さを見ていると、どことなく「こうなりたいんだ!」という木の声が聞こえてくる気がします。
もっともっと技術を高めて、ぶどうの木と会話しながら、長く良い関係を築いていけるようにしたいものですね。
剪定前 -before-
剪定後 -after-