農薬の使用を減らす栽培に取り組んでいます

たいせー

除草剤は使用せず

ぶどうやりんごは病気に弱く、品質の良いものを安定して生産するために殺菌剤や殺虫剤の散布を欠かすことはできません。

もちろん、使用せずに栽培できれば良いのですが、もし病気を発生させてしまうと周囲のぶどう畑やりんご畑にも伝染させてしまうことがあり、産地全体の問題になってしまう恐れがあります。

ただ、少しずつ農薬に頼らない・農薬を減らすことには取り組んでいます。

普段から枝や葉の状態をよく観察し、降水量が少ない場合には使用する殺菌剤の種類を減らしたり、駆除対象の害虫が発生していない場合は殺虫剤の散布をしません。また、同じ効果が得られる場合には、毒性の強いものを極力使用を避けるようにするなどの工夫をしています。

また、なるべく病虫害が発生しにくい環境をつくることを心がけています。

生い茂ると害虫の住処となってしまう雑草は、乗用草刈機や刈払機、場所によっては手作業で草むしりを行うなど、最盛期には7~10日間隔で刈り取っています。

乗用草刈機

まるでゴーカートのような乗用草刈機は、ぶどう農家にとって必須農機のひとつ。
座席下の刃が回転する仕組みになっていて、走り回ることで広い園地の雑草を刈ってくれる優れものです。

株元(木の根元)は籾殻を炭化させた「籾殻くん炭」で覆っています。籾殻くん炭は通気性や保水性に優れているため土壌改良の目的で使用されることが多い資材ですが、害虫の忌避剤や雑菌抑制などにも効果があります。

いずれも手間はかかりますが、園内を清潔で栽培に適した状態を保つことで、使用する農薬の削減に繋げています。

高い品質を保ちながら農薬の種類や量を減らすことは簡単なことではありませんが、様々な工夫をしながら環境への負荷を低減させるとともに、生産コストを削減することで、少しでもお求めやすい価格で提供できるように心がけています。

もみ殻くん炭

使用している籾殻くん炭は、稲作農家から譲ってもらった大量の籾殻を冬の間に燻して自作します。
周囲に敷き詰めているのは稲わらをカットしたもので、ともに自然由来の資材なので、役目を終えたあとはそのまま土に還ります。

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